たくさんの試験で使われるマークシートです。
筆記用具の指定で
- HBの黒鉛筆を使ってください
- Bの黒鉛筆を使ってください
- BかHBの黒鉛筆(シャープペンシル)を使ってください
など指定されていることがよくあります。
なぜ芯の濃さや筆記具が指定されているのでしょうか。
シャープペンシルではなぜいけないのでしょうか。
私も今年、試験を控えているのですが注意事項として
BかHBの黒鉛筆又はシャープペンシル(左記以外で解答すると無効になります。)
と書かれていました。
もっと濃い「2B」の鉛筆やペンはなぜダメなのかな?と疑問に思ったので、よくあるマークシートのミス、そして防止策などについて調べてみました。
鉛筆の芯のBやHの意味
鉛筆には、芯の硬さや濃さを表す記号があり、一般的にBやHが使われます。
これらの記号で鉛筆がどれくらい硬いか、またはどれくらい濃い線が引けるかがわかります。
日本では、鉛筆の種類をJIS規格で9Hから6Bの17種類に細かく分けていますが、一部の文具店ではそれを超える10Bや10Hの鉛筆も売っています。
「H」は硬い芯を意味し、数字が大きいほどより細い線が引けます。一方、「B」は濃い芯を意味し、数字が大きいほどより太く濃い線が引けることを示しています。
その中で「HB」鉛筆は、硬さと濃さのバランスが取れた中間の種類です。
10Hや10BのようなJIS規格外の鉛筆は、製図や絵画のような特別な用途に使われることが多いです。
マークシート指定の鉛筆に「HB」が多い理由
マークシートの答えは、赤外線を使って読み取る特別な機械でチェックされます。
この機械は、シートに当てた赤外線がどれだけ反射されるかを見て、どこにマークがされているかを判断します。
ここで大事なのが、鉛筆の芯に入っている「炭素」です。
この炭素が赤外線を吸収して、機械がどの場所にマークがあるかどうかを見分けます。
機械はマークの濃さを16段階で判断するため、製造メーカーが推奨する特定の鉛筆で書いたマークが一番きれいに読み取れます。
それで多いのがBかHBということなのです。
芯が軟らかく濃い Bは消しゴムで消しやすいのですが、芯が軟らかく濃い鉛筆のデメリットに、折れやすいということがあります。
芯が丸くなりやすいのもデメリットとして挙げられますが、マークシートを使う時については芯が丸い方が塗りつぶす面積が広くなるのでメリットとしても捉えることができます。
筆記用具によってマークシートの読み取り
マークシートを使う時、使う筆記用具によって読み取りやすさが違います。
一般的に鉛筆が一番良く、次にシャープペンシルとなるのですが、マジックやボールペンはあまり良くありません。
それは筆記用具の中身、特に鉛筆とシャープペンシルの材料の違いにあります。
鉛筆やシャープペンシル、マジックの違い
鉛筆は黒鉛と粘土で作られていて、シャープペンシルはそれに樹脂が加わっています。
樹脂が入ることで炭素の量が減り、赤外線を吸収しにくくなるため、鉛筆の方がはっきりと読み取れます。
また、マジックやボールペンはほとんど炭素を含まないので、マークが読み取られにくいことが多いのです。
見た目の濃さよりも炭素の量が重要で、これが鉛筆がすすめられる、または指定される理由です。
鉛筆の種類とマークシートへの影響
マークシートには、どうしてBかHBの鉛筆がすすめられる、または指定されるのかの理由を簡単に説明します。
鉛筆にはH、B、Fなどと書かれた記号がありますが、これは鉛筆の芯の硬さや濃さを表しています。
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- H(HARD):硬い芯で、数字が大きくなるほど薄くて硬くなる
- B(BLACK):柔らかく黒い芯で、数字が大きくなるほど濃く柔らかくなる
- F(FIRM):H(HARD)とB(BLACK)の中間の硬さ
マークシートには通常、BかHBの黒鉛筆が推奨されます。
これはFより硬い鉛筆を使うと、消しゴムで消したときに紙にくぼみができやすく、このくぼみが読み取り機にエラーを起こすことがあるからです。
2B鉛筆について
2B鉛筆はB鉛筆よりも濃くて柔らかいのですが、これが原因で時々消しゴムで消した後にも答えが残ってしまうことがあります。
そのため、濃い鉛筆は避けたほうがいいです。
マークシート使用時に特に指定がない時は、BかHBの黒鉛筆を使うのがおすすめです。
筆記具の指定が特になくシャープペンシルを使ってもいい場合は、0.5mm以上の太い芯を選ぶといいでしょう。
筆記用具の選び方について
マークシートの筆記には鉛筆が一番おすすめです。
シャープペンシルも使い慣れているので使いやすいと思われる方が多いかもしれませんが、細い芯だと消したときに跡が残ることがあるので、0.5mm以上の太めの芯を選びましょう。
芯の硬さや濃さも大切
硬すぎる芯だと書いたところが薄くなりがちで、消すときに跡が残りやすいため、BかHBの芯の濃さがある筆記用具を使うと、書きやすくて消しやすいです。
マークシートを塗る時のポイント
マークシートの答えは、指定された枠の中をきちんと塗りつぶしましょう。
ちょっと枠からはみ出しても大丈夫ですが、あまりにもはみ出しすぎると、答えがうまく読み取られないことがありますので、注意しましょう。
マークシート用の筆記用具が売られている!
マークシート試験で大事なのは、早く濃くはっきりとマークを塗りつぶし、間違えたらキレイに消せることです。
これを網羅したマークシート専用のシャープペンシルや消しゴムなどの筆記用具が売られているんですよ。

文房具屋さんなので探してみてもといいですね
マークシート試験でよくあるミスと対策
マークシート試験は広く使われていますが、マークシートを使った試験を受ける機会はそんなに多くはないので、ミスは防ぎたいものです。
塗り方でよくあると言われるミスをご紹介します。
時間不足
マークを丁寧にしすぎて時間がかかってしまい問題を全部解く前に時間が足りなくなることがあります。
塗り直しやはみ出し
薄く塗ったと感じて答えを塗り足したり、枠からはみ出してしまうことが、時間を無駄にしたり、間違った答えを選んでしまう原因になります。
塗りかた不完全
答えが完全に塗りつぶされていないと、記録されていないと判断されることがあります。
場所間違い
問題番号を間違えて別の場所を塗ってしまうミスもあります。
一つの問題がずれてしまいそこから先が全てずれてしまい、結果的に間違いと判断され残念な結果になってしまったという話も聞いたことがあるかもしれません。
これらを避けるためには、試験前に問題に対する該当箇所のマークシートのチェックの付け方使い方を練習し、試験中は落ち着いてしっかり確認しながら進めることがとても大切です。
マークシートのマークを早くきれいに塗るコツ
普段使っている筆記用具には好みがあると思いますが、特に指定のない場合はB鉛筆が特におすすめです。
鉛筆を用意する時は、芯を尖らせすぎずに少し丸みを持たせると、マーク部分に触れる面積が広がり、早く塗りつぶすことができます。
塗り方は、外枠を囲むように内側に向かって渦を描くようにするときれいにできます。
マークシート試験でBやHB鉛筆が指定される理由!よくあるミスと対策は?のまとめ
マークシートの試験は国家試験などでも使われます。
社会人の資格取得は休みを返上して時間を捻出してその日のために頑張ってきた集大成です。
いつものマークシートはBだからと思い込んで、実はHB指定だったということもあるかもしれません。
指定の筆記具を必ず事前に確認して濃さや「鉛筆」とある場合は必ず指定のものを使います。
勉強してきたことを発揮して資格を取得するためにも、マークシートのミスで結果を左右してしまうことだけはもったいないので避けたいですね。