出張や交通機関の移動で気になるのが、乗り物の中での席次に関するルールやマナーです。
日程が決まっていると前もって調べたりする準備ができますが、突然同行となった時に焦ってしまいます。

私がそうでした
特にビジネスの場面では、正しく知っておくことが必要です。
この記事では、車、タクシー、新幹線、飛行機、バスなど、さまざまな乗り物での席の選び方についての「上座」についての基本的なルールをご紹介します。
車内での席次マナーは安全が最優先
ビジネスで車を使う場合、席次は主に安全を考慮して決められます。
通常、一番安全性が高いとされるのは運転席の真後ろの席です。
この席は「上座」と考えられ、最も重要な人が座ることが多く、助手席は外部とのやりとりが多いため、「下座」とされることが多いです。
後部座席に3人で座る時
①運転席の後ろ
②助手席の後ろ
③中央
の順になります。
タクシーなどの利用で運転手さんがいる場合では通常、後ろ座席の右側が上座とされます。
これは、運転手との距離が遠くプライバシーが保たれやすいためです。
後部座席に2人+助手席に座る時
二人が後ろの席、一人が助手席に座る場合は
①運転席の後ろ
②助手席の後ろ
③助手席
となります。
タクシーなどの場合は助手席に座ることで、運転手さんへの支払いや道を伝えるということがスムーズにできるからです。
上司やお客様、取引先の相手が運転する場合
状況によっては異なる配慮が必要です。
例えば、上司やお客様、取引先の相手が運転するときは、上座とは言いませんが、運転席が尊敬されるべき位置になります。
この場合、隣の助手席が「上座」となりますが、これは後ろ座席と比べると一人用のシートで隣を気にすることなく余裕をもって座れるため、座り心地が良いということもあります。
このように運転するのが誰かによって上座は変わってきます。
座席が3列ある場合
例として座席が3列あるワゴン(7人乗り)の場合で見てみましょう。
運転手さんがいる場合
①運転席の後ろ
②助手席の後ろ
③2列目席の中央
④助手席
⑤①の後ろ
⑥⑤の横
最後列は乗り降りしにくく窮屈という理由から、一番席次が低い場所に。
助手席は運転手の有無で席次は変わりますが、基本はワゴン(7人乗り)と同じパターンになります。
上司やお客様、取引先の相手が運転する場合
普通車と同じく助手席が上座となり以降は①運転席の後ろ~となります。
新幹線での席次は快適さを考慮
新幹線のような列車での席次は、乗り心地の良さが基準です。
窓側で進行方向に面している席が最も好まれ「上座」とされます。
2人席
上座は窓側の席となります。
4人用をボックス席で利用する場合
① 列車の進行方向に面した窓側の席
② ①の隣の進行方向に面した通路側の席
③ 進行方向を背にした窓側の席
④ 進行方向を背にした通路側の席
進行方向が逆の席や通路側は人の往来があり、快適性が低くなるので、「下座」と見なされがちです。
この基準は、6人用ボックス席などでも同じで、窓側と進行方向が優先されます。
飛行機内の席次
飛行機内の席次も快適さを基準にします。
席の形状によって異なりますが、基本的には窓側が「上座」です。
また、飛行機の元々の座席がファーストクラスやビジネスクラスが前方から配置されているように全体的には前方が上座になっています。
3人席
3人席では、景色を楽しむことができる窓側が「上座」、通路側が次に位置します。
4人席
両窓側席の間にある真ん中の席です。
① 進行方向左側の通路側席
② 進行方向右側の通路側席
③ 進行方向左側から2番目
④ 進行方向右側から2番目
通路を挟み3列に配置されている飛行機の真ん中の列の席は窓がないため、進行方向に対して左側の通路席が「上座」とされます。
通路を挟んだ真ん中で4席以上ある場合
① 進行方向左の通路側席
② 進行方向右の通路側席
①②以外の席は、進行方向左から右に向かっていくごとに下座となります。
これは、飛行機の入口が多くの場合左側にあるため、乗り降りの利便性を考慮しているからです。
バスでの席次
バスでは、他の乗り物と同様に窓側や前方の席が「上座」とされることが多いです。
特に景色を楽しめる窓側の席は、快適さを重視する観点から優先されます。
後部に向かうほど「下座」となり、人の出入りや騒音が多くなる可能性も考慮されます。
大切なのは状況に応じた臨機応変な対応
席次のマナーは基本的なガイドラインに過ぎません。
実際には、乗り物酔いしやすい方、トイレや電話のために頻繁に席を立つ必要がある方など、個々の事情に合わせて席を選ぶ柔軟性も求められます。
また、長時間移動では特に、各人の体調や快適性を最優先に考えた席選びが望ましいです。
乗り物ごとの上座ルール!基準や位置などマナーの基本のまとめ
乗り物における席次は、その乗り物の種類や状況に応じて大きく異なります。
一般的なルールとしては、車では安全性が、列車や飛行機では快適性が考慮されますが、実際の場面ではもっと多くの要素が考慮されるべきです。
快適に過ごすためにも、窓側や進行方向に面した席が好まれる一方で、実際には個々のニーズに応じた席選びが重要です。
どの状況でもマナーを守ることにとらわれず、場の雰囲気や相手の好みによっても気持ちを読み取り、臨機応変に対応することが大切なのかもしれませんね。