入院中にお見舞いを頂くことがあると、気になるのがお返しの有無です。
「お返しはいらないよ」と言われたりもしますが、それが社交辞令なのか本音なのか迷うことも多いですよね。
本記事では、お見舞い返しに関する基本的なマナーや、失敗しないギフトについて解説します。
お見舞いのお返しは不要なのか?
昔は経済状況が厳しかったこともあり、お見舞いのお返しは不要とされることが多かったようです。
しかし、現在では贈答スタイルが変化し、手頃なギフトやカタログギフトが普及しているため、お見舞いを頂いたら返礼するという風習が一般的になってきました。
特に親戚や家族以外からお見舞いを頂いた場合、感謝の気持ちを示すために何かをお返しとしてお渡しするのが無難です。
お見舞い返しの基本的なマナー
1. お返しの相場
お見舞い返しの金額の一般的な金額:頂いた額の3分の1から半額程度が目安とされています。
あまり高価なお返しをすると、負担になってしまうことがあり本末転倒になりかねないので、頂いた物の金額を調べて適切なお返しを選ぶと良いでしょう。
2. お返しのタイミング
お見舞返しを渡す時機:退院してから10日から1か月以内が理想とされています。
ご近所の方から頂いた場合は、退院した姿を見せることも兼ねて、早めに渡すと良いでしょう。
また、職場に復帰する際には、人数分行き渡るような個包装の菓子などを持参するのが一般的です。
3. 「のし」の水引
お見舞い返しに使用する「のし」の水引:結び切りを選びます。
結び切りは「繰り返さない」という意味と願いが込められています。
お品には「紅白結び切り」の「のし紙」を使用し、表書きには「快気祝」もしくは「快気内祝」と記載します。名入れには本人の姓またはフルネームを書きましょう。

百貨店などで購入すると間違いのない「のし」や記載をしてくれますよ
お見舞い返しにおすすめの品
お見舞いのお返しには、消耗品を選ぶと間違いありません。
消耗品には「形が残らない=病気も残らない」という意味もあり、相手に負担なく「ありがとう」の気持ちを伝えられます。
お菓子や食材、洗剤、フルーツなどが一般的ですが、迷って決まらない時はカタログギフトが最適です。
消耗品の具体例
お菓子
クッキーやチョコレートなど、個包装されているものが喜ばれます。
食材
高品質な調味料やドレッシング、保存が効く食品などが適しています。
洗剤
普段使いできる洗剤や柔軟剤なども人気です。
フルーツ
季節のフルーツを詰め合わせたギフトもおすすめです。
お見舞いのお返しに避けるべきギフト
以下のような物は、お見舞いのお返しには避けた方が良いとされています。
1. 鉢植え
鉢植えは「根付く=寝付く」という連想をさせるため、お見舞いのお返しには不適切です。
どうしても植物を贈りたい場合は、花束やアレンジメントを選びましょう。
2. 寝具
寝具は「病床」を連想させるため、こちらもお見舞いのお返しには避けるべきです。
寝具は生活の必需品ですが、贈るのは控えましょう。
3. 金券
金券は金額が直接伝わるため、失礼にあたるとされています。
金券と同様の物を贈りたい時は、カタログギフトがいいかもしれません。
お見舞いのお返しをする際の心遣い
お見舞いのお返しは、贈る時機や品物の選び方だけでなく、「お見舞いをありがとう」という気持ちをしっかりと伝えることが大切です。
例えば、少額のお見舞いを頂いた場合でも、退院後に電話や手紙でお礼を伝えることが重要です。
また、お見舞いをしてくれた人が一番喜ぶのは、元気な姿を見てもらうことですので、直接お礼を言うのもおすすめです。
お礼の手紙の書き方
お礼の手紙を書く際には、以下のポイントを押さえると良いでしょう。
感謝の気持ち
お見舞いを頂いたことに対する感謝の気持ちを率直に伝えます。
近況報告
退院後の経過や現在の状況を簡単に報告します。
再会の希望
元気になった姿を見せたいという意向や、再会の希望を述べます。
お礼の手紙の例
この度はお忙しい中、お見舞いを頂きまして誠にありがとうございました。おかげさまで無事に退院しました。現在は自宅で療養しながら、少しずつ体力を回復させています。元気になりましたら、ぜひお会いしてお礼を申しあげたいと思っております。今後ともよろしくお願いいたします。敬具
お見舞い返しマナーと相場!最適の品やお礼状の書き方は?のまとめ
お見舞いのお返しについて悩むことが多いですが、基本的なマナーを守りつつ、相手への「ありがとう」の気持ちをしっかりと伝えることが大切です。
お見舞いのお返しは、退院後10日から1か月以内に贈るのが望ましく、食品や洗剤などの消耗品を選ぶと喜ばれます。
また、お見舞いのお返しには避けるべき物もありますので、注意が必要です。
プレゼントをもらって嫌な人はほとんどいないため、お返しをすることで相手との関係を良好に保つことができます。
お見舞いしてくれた人が一番喜ぶのは、元気な本人を見てもらうことですし、お返しをするまでもない物を頂いた場合でも、退院後に電話や手紙、または直接お礼を伝えることもおすすめです。
お見舞いのお返しのマナーを守り、感謝の気持ちをしっかり伝えることで、引き続き良い人間関係を築くことができるでしょう。